世の中には「優秀」と呼ばれる人材が多くいます。
そうした優秀な人材を獲得することは、企業経営において非常に大切なことです。なぜなら優秀な人材であれば、経営に対してコミットしてくれる可能性が高く、社内の雰囲気も向上させてくれる期待が持てるからです。
しかしながら、そうした優秀な人材は獲得競争も高いため、簡単には採用ができません。それではそうした優秀な人材を獲得するにはどうしたら良いでしょうか。
今回は、優秀な人材を採用しやすくする方法を解説していきます。
目次
優秀な人材の定義
そもそも優秀な人材とは、どのような人材でしょうか。
それが明確になっていないことには採用活動もうまくいきません。
今回のケースに限らず、採用活動をおこなうにおいて、定義付けをおこなうことは欠かせません。この定義付けがあってこそ、物事をうまく進めていくことが可能になるからです。
優秀な人材の定義は、企業によって変わります。管理部門の人材を求めている企業にとってはマネジメント能力が高かったり、情報処理能力が高い人を指すでしょう。
また、営業職を求めている企業であれば、コミュニケーション能力に長けている人を指すのではないでしょうか。
そのため、すべての企業に当てはまる「優秀な人材」というものはないので、自社にとってどのような人材が優秀といえるのか、はっきりと明確化しておきましょう。
優秀な人材=「高年収」ではない
優秀な人材を想像するときに、高年収の人物を思い浮かべるケースも多くあるのではないでしょうか。
「優秀な人材であれば、多くの収入を得ている」というのは、ある意味では当然のように感じられるかも知れません。
しかしながら、優秀な人材=高年収というのは絶対ではありません。
業種や職種によって給与体系は異なりますし、優秀な人材でも能力を発揮できておらず、給与に反映されていない場合もあります。
そのため、優秀な人材であれば高収入であるわけではないので、優秀な人材を採用したいときに年収をベースに考えるのはおすすめできません。
優秀な人材はどんな求人情報を見ているか
優秀な人材の定義付けをおこなったら、そうした人材がどのような求人情報を見ているのかを考えていきましょう。
それを把握することにより、適切な情報発信も可能になり、優秀な人材の採用にもはずみが付きます。
優秀な人材は多くの情報に目を通していますが、今回は「キャリアアップの機会」「入社後の裁量」「業務内容の対価」の3つを紹介します。
キャリアアップの機会
まずは、キャリアアップの機会です。
優秀な人材は、どこまでも自身の成長を追い求めています。そのため、その企業に入社することでどこまでキャリアアップが可能なのかを重視します。
例えば営業職で入社したときに、その上の役職はどこまであるのか、それはどのような業務を経験できるのか、そしてどのようなスキルを身につけられるのかなどが挙げられます。
入社してもキャリアアップが望めず、同じ仕事の繰り返しなどの場合には、優秀な人材の採用は難しくなります。
そのため自社がどのようなキャリアアップの機会を提供できるのかを棚卸しし、そのメリットを伝えていくことが大切です。
入社後の裁量
次に、入社後の裁量です。
入社したあとに、どの程度の裁量を与えられるのかが優秀な人材にとって重要です。どれだけ優秀な人材でも、裁量がほぼなく自由に動くことができない場合には、本来の力を発揮できない可能性も高くなります。
優秀な人材は自分で様々なことを考え、そして決定していく傾向にあります。そのため、可能な限り大きな裁量があることを求めます。
しかしながら企業文化によってはトップダウンが基本だったり、細かなルールが決まっている場合があります。
そうしたケースは窮屈に感じられる場合も多いため、改めて自社の裁量を見直してみるのも良いでしょう。
業務内容の対価
3つ目は、業務内容の対価です。給与が高いことが優秀な人材の条件ではありませんが、優秀な人材は高収入を求める傾向にあります。
しかしながら、無理な収入を求めているわけではなく、自身の業務内容に対する適切な対価を求めているだけのことです。
優秀な人材の場合、他の社員よりも優秀な成果を上げる可能性が高いため、それに見合った対価というと必然的に高い収入を求めることになるということです。
つまり、収入が高いから高い成果を上げるのではなく、高い成果をあげるため収入も高くなるという流れになります。
収入が高いことに対して不安感を持つ企業もあるかも知れませんが、より高い成果を求める場合には高い賃金支払も必要になります。
優秀な人材は多くの企業が求めているため、業務内容に見合った対価の支払いを悩んでいると、その間に獲得されてしまいます。
これまでに支払ったことがない金額だったとして、先行投資だと考えることも大切になるでしょう。
優秀な人材ほどキャリアビジョンが明確
優秀な人材は、自身の成長を大切にしているため、キャリアビジョンも明確になります。
最終的にどのような人物になり、どのような役職に就いていたいのか、そしてどのようなスキルを身に着けて、どのくらいの収入を得ているのかなど、多岐にわたり詳細に考えています。
そのため就職活動においても、それらを実現できるのかどうかをしっかりと意識しながら情報収集にあたるため、企業としては適切な情報発信が欠かせません。
自社にとっての優秀な人材を明確にしたあとは、その人物のキャリアビジョンを考え抜き、心に響くような情報発信を心がけましょう。
キャリアビジョンの具現化
優秀な人材はキャリアビジョンが明確なため、いかにしてそれを実現するかを重視しています。そのため就職活動においては、その点を重視して確認しています。
給与水準やキャリアアップ、業務内容から裁量まで詳細に渡り自身のキャリアビジョンにマッチしているのかを見ています。
そこで適切な情報を発信し、そのキャリアビジョンが達成できるということを示していかなければなりません。
そのためには自社が求める優秀な人材が、どのようなキャリアビジョンを描いているのかを知ることが大切です。
そこでペルソナ設計を徹底しておこない、明確な人物像を描きましょう。それができれば、その人物が求めるであろう情報を収集し、そして発信をおこないます。
企業が提供する情報が詳細になればなるほど、求職者としてもキャリアビジョン実現の可能性を図ることができます。
そして可能性が高いほど入社の可能性も高まるので、その点を意識するようにしましょう。
まとめ
優秀な人材は、市場に多く存在します。しかしながら多くの企業による獲得競争も激しいため、採用することが難しくなります。
優秀な人材を採用できれば業績の向上や、他の社員への良い刺激にもなるため、企業にとってはぜひとも採用を進めたいと考えるでしょう。
そのために優秀な人材を獲得するための戦略を立てることが欠かせません。
今回の記事を参考に、自社の採用活動を見直してみてはいかがでしょうか。