当記事では、採用広報において、共感とターゲットとなる人材選びの重要性について解説していきます。
この記事を読むことで、以下の理解が深まります。
- 採用広報で共感が必要な理由
- 採用ペルソナによる共感ポイントの違い
- 採用ペルソナへの情報の発信内容、発信方法
「採用広報では何を発信したらいいのか・・・」
もしそう考えているのであれば、求職者から共感を得られるような情報を発信していくと良いでしょう。
共感を意識して情報を発信することで、企業の価値観にマッチした求職者からの応募が期待できます。
共感を得るためには、自社で求めている人材の採用ペルソナを決め、そのペルソナに合わせて情報の発信内容や媒体を変えていく必要があります。
なぜなら、選定したペルソナによって何に価値を感じて、何に共感するのかが変わってくるためです。
採用広報を行うのに共感の重要性を踏まえた上で、採用ペルソナとなる人材(新卒、中途)に対してどのようなアプローチが有効なのか、解説していきます。
目次
採用広報での共感とは
採用広報における共感とは、求職者が自分ごとのように考え「その通りだな」と感じることを指します。
求職者が企業に共感することで、企業が成し遂げたいビジョンや、企業のリアルな姿を受け入れやすくなります。
たとえば「そのミッション・ビジョンを成し遂げるために働きたい」「その企業の一員になりたい」と、求職者にプラスの印象を抱かせることができるでしょう。
さらに求職者の興味や関心を高められると、採用募集に応募してくれる可能性を高める効果も期待できるのです。
そのため採用広報で共感を得るためには、まず企業理念や価値観、企業の成し遂げたいビジョンを発信していくことが重要になります。
採用のペルソナ設計によって共感ポイントは異なる
採用広報において「求職者に共感してもらうことが大切だ」とお伝えしましたが、採用のペルソナ設計によって共感するポイントは異なります。
新卒採用と中途採用とでは企業に対する共感ポイントは異なります。
たとえば、新卒採用も中途採用も、大切にしていることや価値観が違うため、それぞれに共感してもらえるように、媒体や内容を変えて情報を発信していかなければなりません。
発信する内容によっては、ターゲット問わず共感される場合もあります。
ですが、採用広報として発信する情報は、採用のペルソナ設計に合わせて尖らせた方が、より共感を得やすくなる傾向にあります。
まずは
- 新卒採用をターゲットとする場合の共感ポイント
- 中途採用をターゲットとする場合の共感ポイント
を、それぞれ把握していきましょう。
新卒採用の共感ポイント
新卒の共感を得るには、新卒が、以下の内容で就職活動の軸として就職先を考えていることを把握しましょう。
- 事業内容
- 社内イベントや取り組み
- 副業やキャリアアップについて
- 社員の人柄や普段の会社の様子
- 入社後に成長できる場があること
なぜなら新卒は、目に見える価値(企業の知名度や業績、待遇など)よりも、目に見えない価値(社風、やりがい、多様性など)に関心が高い傾向が見られるからです。
新卒の多くは、自分のやりがいや、仕事から得られる幸福度を重要視しています。
そのため、新卒の共感を得るためには、目に見えない価値の情報を発信していきましょう。
中途採用の共感ポイント
中途の共感を得るには、中途が以下の内容で就職活動の軸として就職先を考えていることを知りましょう。
- キャリアアップにつながるか
- 前職と同じかそれ以上の給与を得られるか
- やりがいや責任のある仕事を任せられるのか
- 企業理念と自分の価値観に近いものを感じられるか
中途は、ある程度の社会経験があるため、新卒ほど目に見えないものの価値(社風、やりがい、多様性)で共感することはそこまで多くありません。
待遇面と自身のキャリアアップにつながるような価値があるか、を重要視しています。
ですが、キャリアアップや待遇面のみを発信していくことはあまりお勧めできません。
企業への共感ポイントが無い状態だと、採用のミスマッチを引き起こす可能性が高まるからです。
そのため、社風や企業理念などを発信しつつ、キャリアアップや待遇面についても発信していくことが望ましいのです。
採用広報ではどのような情報を発信したら良いか
ここから先は具体的な情報発信の方法を採用のペルソナ設計に合わせて解説していきます。
- 新卒や若年層が採用のペルソナ設計の場合
- 中年層、シニア層が採用のペルソナ設計の場合
それぞれ具体的にどのようなコンテンツ(情報)を発信していけば良いか、詳しくみていきましょう。
新卒や若年層が採用ペルソナの場合
新卒や若年層には、以下の内容を発信していきましょう。
- 企業理念
- 社内の雰囲気
- 社員紹介や仕事内容のインタビュー
- 就業中、会議中、休憩中の様子
- 評価制度や社内イベントの紹介
発信する方法は、
- オウンドメディアで発信していく
- SNSを通して日常的な情報を発信していく(Twitter、TikTok、YouTube、Instagramなど)
などが効果的です。
業務内容や待遇などに加えて、社風や企業理念、既存社員の様子など、ありのままの企業をみせるような発信をしていきましょう。
新卒や若年層が、その企業で活躍するイメージを持てるよう、視覚的に発信していくのがポイントです。
そのため、文章だけの情報では不十分です。
文字に加えて画像や写真、動画、VRや360°パノラマ写真を使ったバーチャルオフィスツアーなど、視覚的で分かりやすくすると良いでしょう。
それらを通じて、思わず「気になる!もっと見たい!」と感じるようなコンテンツ作り、情報発信を心がけましょう。
中年層、シニア層が採用ペルソナの場合
中年層、シニア層には、以下を発信していくと良いでしょう。
- 企業理念
- 事業や業務内容
- 経営に関する情報
- 配属先の部署内の情報
- 就労時間や残業時間、待遇面など
- 今後企業が解決していきたい課題点など
実績のある経験者を採用したいのであれば、事業や経営状況についてしっかりと明示していくことが大切です。
「経営レベルが高いんだな」とプラスの印象を持ってもらうようになるでしょう。
発信媒体としては、新卒と同じようにSNSやメディアサイトを活用し、普段から目に触れやすくするのが望ましいです。
加えて、シニア層には紙媒体でも発信できるとなお良いでしょう。
紙媒体であれば、文字やフォントを大きめにし、レイアウトもシンプルにするなどの工夫をしていきましょう。
まとめ
効果的な採用広報を行うには、以下を意識しましょう。
- 共感を意識した情報発信が必要
- 共感を得るには採用のペルソナ設計がカギ
- 採用のペルソナごとに共感してもらえるように発信内容や媒体を変えていく
採用広報は、企業理念をもとに「自社に合うのはどんな価値観を持つ人なのか」を考えながら、これから一緒に働きたい人材を選定していくことが大切です。
採用ペルソナとなる人材を獲得するためには、ペルソナに刺さるような情報を発信していくことが不可欠なのだと理解していきましょう。
企業の成長と成功を掴み取るためにも、自社に合った人材を獲得する重要性を心得ておくのが大切なのかもしれません。