当記事では、Z世代の性格、特徴について解説していきます。
この記事を読むことで、以下の理解が深まります。
- Z世代の性格、価値観
- Z世代が共感するポイント
- Z世代が注目されている理由
Z世代の存在は、企業の採用活動、マーケティング、消費とあらゆるフィールドで注目を浴びています。
日本国内において様々な分野で大きな影響を与えるとされるZ世代について、解説していきます。
目次
Z世代とは?
Z世代の「Z」とは、1996年〜2012年の間に生まれた世代を指し「ジェネレーション:GENERATION」を語源とした言葉だと言われています。もともとは2000年にアメリカで提唱された消費世代の区分のひとつです。
消費世代は、
- X世代
- Y世代ミレニアル(ミレニアム)世代
に分けられ、X世代、Y世代に続く世代として、Z世代と呼ばれています。
Z世代は「デジタル・ネイティブ」とも呼ばれています。
Z世代とSNSやインターネットとの関係を見ると、
- 2008年以降、リーマンショックによる経済困難を幼少期に経験
- 2008年に国内初のiphoneシリーズが発売され、早い子だと小〜中学生からスマートフォンを所持
- 2010年以降、TwitterなどのSNSを使い始める
- インターネットやSNSで情報収集をする習慣がある
このように、ITやインターネットとともに成長した世代という印象を受けます。
ミレニアル(ミレニアム)世代の特徴
ミレニアル世代とは、1981年〜1995年の間に生まれた世代を指します。
生まれた当初からパソコンやインターネットに触れる機会が多かった点はZ世代と共通している一方で、以下の相違点が挙げられます。
ミレニアル世代の特徴は、
- 自分自身を大切にする
- 将来よりも今を重要視する
- 楽観的でかつ、理想を追い求める
- SNSやネットを通じて自分の情報を共有する
- メールに馴染みがあるため、テキストに抵抗がない
- 価値ある経験であれば、お金を使うことにそこまで抵抗がない
- より良いサービスを受けられるなら企業に自分の情報を提供できる
上記のミレニアル世代の特徴に比べて、Z世代は育った時代の経済状況やネット環境の違いにより、価値観が異なります。
これからの消費者のメインとなるZ世代に向けて、マーケティング戦略を練っていくには、Z世代の性格や価値観について詳しく理解を深めていく必要があります。
Z世代の性格・価値観とは?
Z世代の性格や価値観はおもに以下が挙げられます。
- デジタルネイティブである
- 国際的な社会問題を意識
- SNSで情報をかじる
- 効率化を求める
- 無形なコトやモノへの消費行動
それぞれ詳しく解説していきます。
デジタルネイティブである
第一にZ世代はデジタルネイティブである点を踏まえなければなりません。
メインとなる情報収集方法は、スマートフォンでネット検索するか、SNS上で検索していくことです。
中には、情報を求める人に対して、自分ごと化して自己発信する人もいます。
自分にとって必要な情報を調べるだけでなく、自分がどう理解して、どのように解決したか、情報を提供する側にもなっているのがZ世代に見られるとも言えます。
一方で、情報収集、情報提供、発信そのものに苦手意識を抱く人も中にはいます。
すべてのZ世代がネットやSNSで情報を得るのが得意というわけではないことを念頭においておきましょう。
国際的な社会問題を意識
Z世代は、気候変動などの環境問題や、国際的な社会問題に高い関心を持っているとされています。
理由の1つが普段利用するSNSを通して、そうした問題に触れる機会が多くなっているためです。
例えば、有名人やインフルエンサーがSNSを通して社会問題について発信することで、それをみた人がその問題について意識し始めるというケースも多くみられます。
そのため、世界で起きている社会問題や環境問題に当事者意識が芽生えやすくなっていると言えるでしょう。
SNSで情報を「かじる」
SNSを通じて情報収集を得意とするZ世代ですが、ある特徴が見られます。
それは「情報をかじる」ということです。
「情報をかじる」というのは、言い換えると1つの情報から深く追及するのではなく、より多くの情報に目を通すことで物事を見極めることです。
その理由として、リーマンショックで世の中が不況の中で育ってきた背景があるので、Z世代は多くの情報を取り入れて、正しい情報を知ろうとします。
自分の価値観とマッチするものを探し続けることを大切にし、興味の幅が広く、好奇心が旺盛な特徴があります。
数多くの情報に溢れている中、Z世代は、いろいろな側面を見ながら「本物の情報」あるいは「信頼できる情報」を見つけることを大切にしています。
それらを見極めるのに魅力的な部分だけでなく、あえてかっこ悪い部分や、マイナスな部分も含めて見ているのがZ世代です。
ネガティブな要素も含めてすべてが見えることで、初めて本物の情報だと感じるのでしょう。
効率化を求める
Z世代は、あらゆる面で効率化を求める傾向が強いとされています。
例えば、
- 要点のみを汲み取りがち
- 自分に興味がある情報以外はほとんど見ない
- 画像や動画がまったくないコンテンツだと飽きやすい
- 文章だけのコンテンツは読みたがらない
といった点が挙げられます。
文章だけの情報だと、
- 読む
- 理解する
- 要点を掴む
- 自分のためになるか
といった工数の多さに煩わしさを感じる人もいます。
そのため、理解するための時間や工数などの点から、情報収集においても効率化を求めているのがZ世代だと理解しましょう。
無形なコトやモノへの消費行動
Z世代は、形のないコト、モノへの消費行動が高いとされています。
なぜなら、経験や体験そのものに価値があると感じているためです。
娯楽、旅行など、その時を過ごす時間や経験への消費に抵抗があまりありません。
さらには、カーシェアリングやワークシェア、服のシェアリングサービスなど「みんなでシェアする」ことにも関心が高まっています。
自分でモノを買わず、持たずに使いたい時だけ使うというスタイルに利便性を感じているのです。
Z世代がなぜここまで注目されるのか
Z世代が注目されている理由としては、商品やサービスの消費対象、そして企業に必要な人材の多くが、Z世代になるためです。
「今後世界の全人口の約3分の1をZ世代が占める」とも言われています。
Bloomberg’s analysis of United Nations data predicted that, in 2019, members of Generation Z accounted for 2.47 billion (32%) of the 7.7 billion inhabitants of Earth, surpassing the Millennial population of 2.43 billion.
(翻訳文)”ブルームバーグの国連データの分析によると、2019年には、Z世代のメンバーが地球の77億人の住民のうち24.7億人(32%)を占め、ミレニアル世代の人口24億3000万人を上回っています。”
ーGeneration Z Wikipediaより引用ー
参考サイト:21世紀生まれ、「Z世代」が台頭 来年に世界の32%、ミレニアル上回る
消費行動のメインターゲットがZ世代に
アメリカでは、今後のZ世代による購買力だけを見ても年間440億ドルあると言われています。
日本国内だけで見ると、Z世代の割合は約14%で、それほど多いとは言えません。
参考記事:Z世代とは?|特徴や価値観が今後のマーケティング施策のヒントになる
しかし長期的に見て、消費、働き方、人材採用など、あらゆる場面においてZ世代が対象となっていくため、注目されているのです。
まとめ
Z世代の特徴をまとめます。
- デジタルネイティブ世代
- リーマンショックなどの不景気から、多様な価値観を持っている
- 現実主義であり、今よりも将来性を重要視している
- 国際問題、社会問題に触れる機会が多い
- 信頼できるのはリアルで本物の情報のみ
- 今後、消費ターゲットのメインとなる存在
Z世代の消費行動に有効なマーケティングを施していくには、Z世代の特徴や価値観、好みを理解していく必要があります。
その上で、SNSやオウンドメディアなどを通して情報発信していくのが効果的です。
また、消費だけでなく、Z世代は将来の社会の主役を担い、企業にとって重要な存在にもなるでしょう。
効率的にZ世代への採用やマネジメント活動に取り組むためにも、ぜひZ世代への理解を深めましょう。